歌が上手い人が、意識的に行っている小技
歌が上手い人は、ただ歌っている訳ではありません。そこには確かな技術が必要です。その技術は無意識でなく、意識的に行い、曲の伝え方のレベルを上げています。歌が上手い人は、「曲の伝え方」や “もって行き方” が上手いのです。
相当な歌唱力があったとしても、それを上手く使えていないければ、意味がありません。プロレベルの歌唱力が無い人でも、歌が上手い、という人はたくさんいます。
その人達は、一体何を意識して歌っているのでしょう。今回は、その『小技』の秘密を見ていきましょう。きっと、あなたも少し練習や意識をすれば、できることだと思います!
1.【歌声に「刺す」と「抜く」がある】
これは、声質に、2種類の変化をつけているということです。
「刺す」とは、声に芯を入れて、張り詰めたような緊張感を演出する声です。
「抜く」とは、声に息を含ませ、癒しやクールダウンしていくような声です。
この2種類の声で注目すべきポイントは、「音量」ではなく「声質」であるということです。音量の変化も大事ですが、音の大小で変化をつけますと、「小」になった時に、声の勢いやエネルギーまで下がって聞こえてしまう事があります。これでは、途中で元気のない声が登場してしまいますので、良くありません。
盛り上がるメロディーラインの時は、「刺した声」を。
落ち着いていくメロディーラインの時は、「抜いた声」を。
この2種類の声を使い分けることで、断然、歌の表現力がアップします!歌が上手い人は、これを、とても自然に行っています。
2.【ビブラートをかける】
ビブラートのかけ方については、こちらを参考にしてみて下さい ↓ ↓
ビブラートを上手にかける練習法と3ステップ! - ボイストレーニング “駆け込み寺”
ビブラートは、「なくてもいいけど、あった方がいい」です。ストレートに歌った方がカッコイイという曲もありますが、ビブラートをかけれる人は、上手いという印象を持たれます。ビブラートをかけるうえで大事なのは、「耳触りにならないこと」。
あくまで自然に、聞いている人が心地よいかどうかで、正解 or 不正解を判断していくとよいでしょう。
ビブラートを自然にかけるには、喉まわりの脱力が必要不可欠です。フレーズの終わり際になるにしたがって、徐々に「ふっ~と」力を抜いて、軽く声を揺らしてみましょう。きっと、それで十分に、ビブラートは成立しているはずです。
3.曲のトライアングルを作る
ドラマや映画にストーリーがあるように、歌にもストーリーがあります。その歌の「見どころ」を把握すること。これが分からないと視聴率はとれませんよね!(笑)
感動やインパクトを残す為には、そう思わせる為の「流れ」が用意してあります。いわゆる「起承転結」というものです。歌が上手い人は、その曲の流れを把握して歌っています。
ちょうど三角形(トライアングル)を思い浮かべてみてください。その頂上(ピーク)は、その曲のどの部分なのかを把握すること。そして、最も大事なのは、その頂上が、一番盛り上がっているように演出して歌うことです。
頂上以外の部分の方が、印象に残るようですと、あれれ、失敗・・となりかねません。
歌には、流れがあります。その流れに沿った歌い方をすること。ですので、何気なく歌い始めて、何気なく歌い終わるという歌唱法ですと、平坦な歌に聞こえてしまいます。
ストーリーは準備されています。あとは、あなたが、それに気づいて歌うだけなのです!
♪まとめ
歌が上手い人がやっている「小技」
・2種類の声質を使い分けている(刺す、抜く)
・ビブラートを使っている
・曲の流れに沿って歌っている
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written by KAN
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