◆喉の柔軟性
声は、喉の中にある「筋肉運動」によって生まれます。
その筋肉の数や種類は、とても複雑・・。自分自身では、どの筋肉をどう使っているのか、という事を正確に体感することは難しいものです。
普段、おしゃべりしているような声(強さ、高さ、音色)は、毎日出しているので、その声を出している時に使っている筋肉は、勝手に、日々鍛えられていく事になります。
だから、おしゃべり声の音域は、皆さん、得意なはずです!(^^)!
でも、歌になると、それ以外の声も必要になります。その声の幅を広げる為に喉のトレーニングとしてボイトレがあるわけですが、今回は、筋肉運動にとって、鍛える以外の、もう一つ重要なポイント!!
『柔軟性』について、お話ししていきます。
喉の柔軟性は、実は「鍛える以前に注目すべきポイント」なのです。
◆例えば・・
棒高跳びの選手をイメージしてもらうと分かりやすいと思いまが、背面跳びをする時、バーにぶつからないように、背中をグッと反らします。グッと背中を反らす為には、何が必要か??
それは、「背筋力」と「背筋の柔軟性」が必要ですよね!
柔軟性がなく、筋肉だけモリモリになっても、反らすことができなければ、高いバーは越えられない。背中に限らず、ジャンプする足においても同様で、適度の筋力と、反動をつける為の柔軟性が必要です。
運動する前に行うストレッチは、ケガ防止や運動の可動域を広げる為に行います!
◆ボイトレの場合
ひたすら筋力アップだけを行ってしまい「声が変わらない・・」と嘆く人が多い。
喉の筋肉の可動域を広げたい場合、筋力アップだけでは、それは叶えられません。まずは、柔軟性をつけないとダメなのです。
身体がガチガチの人が、新体操をしようとは思わないはず。まずは、柔軟性をつけないとね・・!となります。声も、鍛える前に、まず柔軟性を確保することが必要。
更に言いますと、柔軟性がないと、十分に筋肉が動かないので筋トレも不十分になります。
◆喉の筋肉が硬い人の目安
声を出すと喉に力が入るという人は、喉の筋肉は硬い可能性があります。少し詳しくお伝えしますと、その人の中には、硬いというより、発声の癖として間違った喉の筋肉運動が自然と行われてしまっている、という場合もありますので、一概に「硬いだけ」とは言えません。
声を出すことで、喉の筋肉は動きますが、喉にストレスを感じるようなアクションは起こりません。
喉の感覚として実践して頂きたいのが、
まず、声を出さないで、口を大きく開けてみて下さい。
その時の喉や首回りの感覚があると思いますが、声を出している時も、感覚は、そのままです。きっと、普段のしゃべり声の高さで「あ~」と言うと、何のストレスもなく声が出せると思います。
そう!!声と喉の筋肉運動は連動してはいますが、感覚は、ほぼ無い、という事になります。「ボイトレをしているけど、なかなか声が変わらない、、」という人は、声をトレーニングする前に、喉の柔軟性をつける事を始めていく必要もあるという事です。
最後に、重要なポイントをもう一度。
声を成長させる為には、十分な喉の筋肉運動が必要。
その十分な運動の為には、喉の筋トレの以前に、柔軟性をつける事が先決。
ぜひ、あなたの練習に役立ててみて下さいね!
written by KAN
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