◆声の準備運動
発声練習において、リップロールという唇をプルプル震わせるトレーニング方法があります。レッスンでもエクササイズの合間に用いる事がありますが、その意図をしっかりと理解しておくことが大切です。
リップロールは、
スポーツで言えば、その前の準備運動やストレッチに相当するもの。
喉周辺の筋肉の脱力、息と声帯のバランス調整など、声を効率よく出す為の準備体操のようなもの。という事は、それだけでは、スポーツが上手くなるわけではないという事になります。
声の場合、
リップロールによって、声が強くなったり、音域が伸びたりすることは望めません。
そして、歌が上手くなるという事も難しいでしょう。
リップロールは脱力して行いますので「声帯をしっかり鳴らす」という、肝心な部分までに及ぶトレーニングではないからです。
ただ、息や声帯を使い方のバランス感覚を得られるきっかりになる可能性はありますので「声が出しやすく感じる」というヒントは得られるかもしれません。
実際に声を変える為にやらなければならない事は「声帯コントロール」に尽きます。声量や音域を成長させたい場合は、リップロールだけでは不十分ということですね。
リップロールだけに多くの時間を割いてしまい、声が痩せてしまわないように、しっかりと強い声を出す練習も欠かさず行っていく事が大切になります。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
written by KAN
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