声(=音)はあなたの耳にどうやって届くのか?
ご存じのとおり、音は、空気を伝わり広がっていきます。そこには、目には見えない空気の波が発生しています。グラスの中に、水を入れて、ピンとグラスをはじくと波ができます。その波は、はじいたポイントから離れれば離れるほど、小さな波になり、弱くなっていきます。
声も同じ原理で、相手の耳に届いるのです。距離が離れるほど、声も小さく聞こえ、また、時間差が起きるのも、これでイメージがつきやすいのではないでしょうか。
「音の高さ」は、1秒間に、何回の波が発生したかによって決まります。その単位を、Hz(ヘルツ)といい、例えば、1秒間に440回振動した場合、高さは、ピアノの「ラ」になります。音楽的には、周波数というものになります。
声を生みだしているは、声帯です。
「ラ」の音を出すには、声帯を1秒間に440回も振動させているという事になります。そんな大変な運動をしているんだもの、高音は、喉に負担をかけてはいけないです。
振動は、力を加わると止まってしまいます。鐘を「ゴーン」と鳴らした後、鐘に触ると音は止まります。振動を伝えていく為には、余計な力が加わえないことが大切です。
声の場合はこうなります
声帯から生まれた声は、喉の中の空間を共鳴しながら、外へと振動を伝えていきます。当然、空気中を伝わっていく前に、喉周辺部分に余計な力が入ると、声は、響かなくなります。
歌う時に、「喉の力を抜いてー」という理由がココにあります。声帯より上にある、喉の奥、咽頭腔、顎、口腔、唇などです。声量や響きは、「力」で出すものではないという事です。「頑張って歌っているのに、それほど、声が大きくない」という方は、
この点を、チェックしてみるといいでしょう!
「あっ、声って音なんだ!音って、空気中を振動していくんだ」というイメージを持つと、変な力みは入らなくなったりします。
さあ、口元は、ダルダルにして、声を出してみましょう。