高音を出す為に欠かせない喉の筋肉とは?
上記の絵は、喉の中(喉頭)を表したものです。一番上の白い軟骨が「舌骨」、真ん中の大きい肌色の軟骨が「甲状軟骨(=のどぼとけ)」です。
そして、赤色に染めてある部分が、高音発声に欠かせない喉の筋肉、名前は「輪状甲状筋」といいます。左右に、二枚ずつ、くっついています。この筋肉が、しっかり動いてくれれば、人間の喉からは、高音が生まれるような仕組みになっています。
1.【輪状甲状筋が動くと、なぜ、高音が出るのか?】
輪状甲状筋が縮む
まずは、声は声帯から生まれる、ということを知っておきましょう。その声帯は、伸びたり縮んだり、開いたり閉じたり、厚くなったり薄くなったり、柔軟に形状を変化することができます。
そして、高音が出る時、声帯は「伸びる」が必要になります。声帯が伸びると、質量は軽くなり、厚さは薄くなります。
弦楽器で想像してみてください。例えば、バイオリンの弦で考えてみましょう!
「①短くて緩んだ弦」と「②長くて張った弦」では、
どちらが、高い音が出そうでしょうか?
何となく想像で分かりますよね、正解は、②の「長くて張った弦」です。
だから、声帯をしっかり伸ばすことが出来れば、自然と高音は生まれます。
2.【輪状甲状筋が動くと、なぜ、高音が出るのか?】
のどぼとけ(甲状軟骨)が前下方向に倒れる
声帯がある場所は、のどぼとけ(甲状軟骨)の中です。上記の絵の肌色の大きい部分の中にあります。V字の形をしていて、V字の前後は軟骨にくっついています。
※V字のとんがっている方は、甲状軟骨の内側前部分にくっついている。
この輪状甲状筋が縮むと、のどぼとけ(甲状軟骨)が、引っ張られて、前下方向に少し倒れてきます。(イメージできますでしょうか。)
すると、なかに入っている声帯も引っ張られて伸びるのです!
3.輪状甲状筋が縮む感覚はあるのか?
感じることはできないでしょう
声を出しながら、この筋肉が縮んでいる感覚を得ることは不可能でしょう。感じる必要もないのですが。では、どのようにして縮むようにトレーニングしていくのか?
それが、ファルセットボイスです!
『ファルセットボイス』 裏声を綺麗に出すコツ! - ボイストレーニング “駆け込み寺”
ファルセットボイス、いわゆる、「裏声発声」をしている時に、輪状甲状筋は縮む働きを、頑張ってくれています!なので、高音を出したい人は、裏声トレーニングが必須になるというわけなのです。科学的ですね!
「裏声なんて、、」と思って練習をおろそかにしてしまうと、いつまでも地声の高音が出ませんので、ぜひ、しっかり練習をしてくださいね!
written by KAN
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