◆低音をしっかり出したい人
ボイストレーニングをする目的
その目的として圧倒的に多いのが、理想の高音を手に入れたいという理由です。高音は、曲の中でも「華」となる部分で出てきますので、オイシイ部分を上手に出したいという気持ちは、よく分かります。
それとは逆に、少数ではありますが、「低音の声しっかり出したい」という目標を抱いてボイストレーニングをする人もおります。特に、声が弱い女性に多いです。低音をトレーニングしていく場合、2つ、ポイントを整理しておく必要があります。
①「低音域を広げる」ではなく、低音の声を強くしていきたい人
②「強さ」ではなく、低音域を広げていきたい人
実際、生徒さんの希望を聞いてみると、その数は、①の方が多いです。それもそのはず。曲の中で、「低くて声が出ない」という音域は滅多に出ていきません。(女性が男性の曲を歌う場合には、稀にありますが。)
では、低音を強く出すことについて、考えていきましょう!
◆低音は、声が小さく(優しい声)なるのが自然
歌声にとらわれず、日ごろの日常生活で考えてみます。
「高音・低音」と「大きい声・小さい声」の関係です。
声が大きくなる時って、どんな時?
⇒ 叫ぶ、怒る、遠くの人を呼ぶ、など。
声が小さくなる時って、どんな時?
⇒ 囁く、話し相手との距離が近い、など。
ここでポイントとなるのが、「声が大きくなる時は、声の高さも、自然と上がる」逆に、「声が小さくなる時は、声の高さは、自然と下がる」という点です。
そのようになることが、日常的にも自然!(叫んでいるのに声が低いとか、囁いているのに声が高いというのは、敢えて意識しないと作れないものです。)
◆歌の中での低音を、どう発声するか?
この自然の原理からみると、歌の中でも「低音は、声が小さく(優しい)なるのが自然」という事が言えます。歌のジャンルによっては、低音を強く出す方がニュアンスが作れるものもありますが、基本は、低音は優しい声で歌うのがよいと思います。
だからこそ、高音は、強さや声量がほしいですし、目立たせることができるのです。低音を強化していく練習も大切ではありますが、「歌の中では、低音は、あまり声量を出さなくてもよい」と思っておくと、あなたの練習方法も変わってくるかもしれません。
低音発声でお悩みの方は、ぜひ、参考にしてみてくださいね。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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