こんにちは、Loose VoiceのKANです!
今回は「喉締め発声」についてのお話です。
喉締め発声を一般的な言葉やイメージで表現すると「喉を締めた苦しそうな発声」という感じだと思います。
これは間違っていないのですが「喉を締める」というのは2つの現象に分ける事ができます。
そして、この2つを分けて考えないと、どうやって改善したら良いのかが分からなくなり、長年、喉締め発声の壁にぶつかってしまい、歌うのが嫌になる人さえ出てきたりします。
この問題を解決するためにも、喉締め発声をしっかりと整理していきましょう!
<喉締め発声の1つ目の現象>
■喉ぼとけが過剰に上がって喉の奥の気道が狭くなっている
これは声を響かせる空間(共鳴腔)が狭くなり声が響かせられずに、声に広がりがなく、つぶれたような歌声になっている状態です。
管楽器は必ず響く空間が必要ですが、その空間が狭いというイメージです。体感としては、喉ぼとけ周辺のつっぱり感や、あきらかに普段の会話時よりも喉の奥が狭い感覚があると思います。
苦しい体感や声が出しづらい体感が、必ずしもあるという訳ではありません。
<喉締め発声の2つ目の現象>
■声帯を強く閉じ過ぎて音程が上がりにくいが無理やり上げている
これは非常に多いケースです。
一見、喉締め発声のイメージとは遠く、歌声も楽に聞こえ、深みもあり、歌っている本人もなんの違和感も持たない状態です。
では、何が喉締め発声なのか?
それは、出したい音程(高音の地声など)に対して、声帯がしっかり伸びていない、分厚い状態での発声なので、声が暗く聞こえたり、こもったりします。
録音して自分の歌声を聞いた時に、声の深みとは違った、何か違和感を抱くような声です。「なんか声がぼやけているような、音程が少し下がっているような・・」という感じの印象です。
このケースは、歌を歌う分には何も問題はなく、聞いている側も違和感を抱かないので、気づかないことが多いのですが、決定的にプロの歌手と違うのは「声の響きの明るさ」です。
歌手の歌声と自分の歌声を同時に録音して、重なりあった状態でリスニングしてみると、はっきり分かると思います。
歌手の声の方が抜け感があり、明るく聞こえます。
2つ目の現象になっているかどうかは、リスニング力が必要ですので、お近くのボイストレーナーなどに判断してもらうのが良いのではないかと思います。
ぜひ、参考にしてみてくださいね!
Written by KAN