体感している事を、そのまま認識しない
声は、目に見えないもの。だからこそ感覚やイメージで声の状態を確認したり、作り上げていったりすることが多くなります。特に発声トレーニングでは、体感している事と、実際に起こっている事を混同してしまい、声が出しにくくなってしまわないように注意が必要です。
例えば、
低音は、声が胸に響いているように感じる。
高音は、頭に響いているように感じる。
これは、そのように体感しているだけで、実際に起こっている事ではないのです。そのイメージを持ったまま歌うと、声が前に飛ばなくなり、歌いにくくなる場合があります。常に、声は前にという意識&イメージを忘れないようにしましょう。(目を閉じて歌ってしまう方は、特に、気を付けてみてください。)
他にも、発声トレーニングでは、色んな体感を得られると思います。
お腹から声を出している、軟口蓋に声を当てている、腰でビブラートをかけている、うなじに声を当てる、、等々。体感したことはありませんか??
それらは、全て結果論
これらの体感として得られる事は、すべて「結果論」であるということを覚えておくと混乱しなくてもよくなります。何の結果?かと言いますと、声を出したときの「声帯の動き」に対しての結果、得られる体感です。
「お腹から声が出ているという体感」も、喉が完全脱力していて、お腹でブレスコントロールをしながら気持ちよく声帯が振えて、声が響いているときに、そのような体感を得られるのです。
発声トレーニングをするうえで、心に止めておきたいのは、
声は「声帯の動き」によって、強弱や高低が変わるということ。そして、音色を作る為の共鳴スペースは、喉と口の中だけである、ということ。
その事しっかり認識できていれば、他の、様々なイメージを持っていたとしても、発声に関して、迷子になる事はないでしょう!体感している事と実際に起こっていることを、しっかりと区別して、ご自分の声磨きをしていってみて下さいね。
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written by KAN
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