◆棒読みの特徴
棒読みの聞こえ方は、どんな特徴があるのか?
歌ではなく、本の音読を想像してみて下さい。棒読みに聞こえる人の特徴には、こんな印象がありませんか?
・音量がほぼ一定
・声質がほぼ一定
・センテンスのかたまりとして読んでいない
まさに、お経のような読み方です。歌で歌詞が棒読みになり、感情を込めているにも関わらず、そう聞こえないという人は、上記のように歌っていませんか?
心当たりのある人は、ちょっとしたコツで改善することができますので、今回は、歌詞が棒読みにならない練習法をお伝えします!
◆一度、歌わないで歌詞を言う
まず、歌わずに歌詞を台本のセリフのように言ってみます。その時に、棒読みにならないように注意し、歌のフレージング(歌い回し)とは、全然違ってしまってもOKなので、ミュージカルセリフ調のようなイメージで、しゃべってみて下さい。
◆フレーズの語尾に気を付ける
いちばん気をつけたいのが、フレーズの語尾です。
①伸ばし過ぎに注意
声を出すのが気持ちよくなって、オリジナルの長さよりも伸ばし過ぎないようにしてください。例えば、「もう~♪」という歌詞があったとして、語尾を伸ばし過ぎて「もうーー♪」となってしまうと、一気に、セリフ感が失われて無機質な棒読みになってしまいます。
②音程が下がる場合、優しい声質に変える
先ほどの「もう~♪」という歌詞で、「もう」の「う」が音程が下がるようなメロディーの場合、同じ強さで声を出さないで「う」を優しい声質に変えると、とても自然に聞こえるようになります。
※音程があがる場合は、逆に、強く出します。
◆上記の2点で改善されない場合は!
それでも棒読み感が出る場合は、歌詞をブツ切りにして飛ばす、という練習を行ってみて下さい。
例えば、「僕は空を見ていた」という歌詞があったとしたら、「僕は」「空を」「見ていた」という3つのセンテンスに切って、語尾を全く伸ばさずに、「僕は!」「空を!」「見ていた!」という3つのかたまりを、飛ばしてみて下さい。
その時、メロディーはキープします。
語尾を全く伸ばさないで飛ばすので、オリジナルのメロディーとは違ってしまいますが、いったん、それでOKです。感じてほしいのは、歌詞を届けているという意識です。
実際に、そうやって、歌詞をブツ切りにして歌った自分の歌を、録音して聞いてみると、想像よりも悪くない、という以外が印象を受けるものです。それほど歌は、歌詞が届くと「キ・ケ・ル」のです。
歌が単調に聞こえてしまう人は、ぜひ、試してみて下さいね!
written by KAN
https://twitter.com/loosevoice
■仙台ボイストレーニング Loose Voice